半藤一利 著
敗戦からの日本は ドラマとかでも見るように
闇市が広がり 混沌としていました。
そして 情け無い事に 政府が全く役に立たない状況だったそうです。
石川達三さんはこの政府がないと言うことをこう記したそうです。
「少なくとも吾々の生存を保証するところの政府は存在しない。これ以上政府を頼って巷に餓死する者は愚者である。・・・・・経済的には無政府状態にある今日、吾々の命をまもるのは、吾々の力だけだ」
この文章を読んで 歴史は繰り返されると 思いました。今の日本もそんな感じですよね。
それにしても 内閣がコロコロと変わって
覚えるのが大変ですよね。
でも 最初の方の内閣総理大臣は
これをやると 決めたら それを実行していっていました。
だんだん そういう事もなく ただ 引き継いでいっているようになっていきました。
近代史は 自分が生きてきた時代ですが 実際の所
オイルショックとか 記憶にないし 日中関係が修復されて
ランラン、カンカンが来たとかは 強く心に残っていますが
他はあまり 記憶にありませんね。
本の最後に 著者が 総括して書いてある事がとても印象的だったので
抜粋させていただきます。
「最初の頃はじつに熱心で誠実だった官僚も、二代目三代目になってくると、やはり官僚は官僚と言いますか、戦争中の官僚である軍人、参謀連中がやったのと同じようなことを繰り返してしまう、そう言えるんじゃないでしょうか。根拠なき自己過信をもち、実に驕慢なる無知であり、底知れぬ無責任であるということです。バブルがはじけてから十年間で私たちがみたのは、政・官・財のまったくの無責任でした。」
と書かれてあり そして 新しい発想がなく 問題が起こった時にすぐに対策がなく 後手にまわる。
日本は手を打つのが遅い事。
あーー まったく 今と同じですよね。。。
歴史は繰り返されます。
そして こういう事を しっかりと 言える 戦後を見てきた人が
いなくなってしまった事 とても 残念です。
今回 一通り 読みましたが
また 改めて 読み直してみたいと思う 昭和史 二冊でした。